今回は「認知症対応の根幹」について考えてみたいと思います。
認知症と言えば介護を考えた時、避けては通れない症状です。
認知症と一言で言ってもいくつかの種類がありますし、各々の症状の特徴を知ることも大切なのですが、私は対応の根幹は同じだと思っています。
時折重度認知症の方に対して「認知症なら何をしても許されるのか?」的なツイート等も目にしますが、今回はそのような症状の方どうこうではなく、認知症全体についての対応について考えていきます。
お付き合い頂けると嬉しいです。
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目次
- 認知症とは??
- 認知症の種類は??
- 認知症の方に対する対応(カイゾウ版)
※3分ほどで読める記事です。
認知症とは??
この記事を読んでくださっている方の多くは介護に関わる仕事や経験をされた方だと思いますので多くは書きませんがポイントだけ。
認知症とは様々な原因によって脳に障害が出て認知機能が低下し、日常生活に支障が出てくる状態を言います。
あくまで「状態」であり「病名」ではありません。
一般的な物忘れと「認知症」との違いは、物忘れは一部分を一時的に「忘れる」のに対し、認知症は出来事全てが「抜け落ちる」というイメージが分かりやすいと思います。
物を取りに行こうとして立ち上がり「あれ?私何を取りに行こうとしたんだっけ?」は物忘れです。
認知症の症状は2つに分けられます。
- 認知機能低下
- BPSD=行動・心理症状
1.は記憶に障害が出たり、日付や場所が分からなくなったり、注意力や集中力が低下し同時に2つのことが出来づらくなったり話についていけなくなったり…。そんな状態が見受けられます。
2.は1.の状態が出始めたことで「個人」の性格や素質、環境や心理状態に応じて引き起こされる症状です。
不安やうつ症状が強くなったり、怒りっぽくなり暴言を吐いたり暴力的になったり、徘徊や妄想などもBPSDの一つです。
認知症の種類は??
認知症は大きく4つの種類に分かれています。
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
このうち最も多いのが「アルツハイマー型認知症」で認知症全体の約7割を占めています。次に多いのが「脳血管性認知症」で約2割。「レビー小体型認知症」で約1割。
多い順に3つの認知症を合わせて三大認知症とも呼ばれています。
アルツハイマー型認知症は女性に多いと言われていて、脳血管性認知症やレビー小体型認知症は男性に多いと言われていますが私の経験的にはさほど大きな差は無いようにも感じます。
アルツハイマー型認知症は物忘れが主で、明らかな短期記憶障害が見受けられる方が多い印象があります。
脳血管性認知症は物忘れの個人差も大きいと感じますし、感情のコントロールが上手く出来ない方が多いような印象です。
レビー小体型認知症はパーキンソン病に似た症状が現れたり、調子の良し悪しがハッキリしている印象があります。
あくまで私が感じる印象ですが…。
認知症の方に対する対応(カイゾウ版)
これら基礎知識を踏まえて、私はそれでも認知症の方への対応の根幹は同じだと思っています。